ネコ嫌い伝説1

ネコ嫌い伝説2を書いちゃったから、1を書かない訳には行かないか。。。
自分が最も「ネコに残虐な男」と思われた理由なので。

自分が幼稚園の頃、家では十姉妹を飼っていた、縁の下をくり抜いて親父が作った、
畳一畳半位の鳥小屋に28羽ほど。
※家の近所は台風が来ると直ぐに辺りが冠水するので、元々床下が高かった、1.5m位

ある日幼稚園から帰ると、十姉妹達は下に横たわり動かなくなっていた。。。
夜、親父が帰って来て、母と何か話して直ぐ何処かへ出掛けて行った。

帰って来た父の“怒り”と、母の“怒り”を何と無く覚えて居る。。。
後で、金網の隙間からネコが入り、十姉妹を惨殺した事を聞いた。

その後、父は十姉妹を飼うのを止め、コンクリートで池を作り魚を飼い始めた。
自分も小学生になり、父と用水路等へ魚取に行く様になっていた。

そこで又!ネコに十数匹の魚を殺された。
ここで、自分の猫への攻撃が始まる、しかし、幾ら追い払っても猫はやって来る(まあ!今考えると当然なんだけど、通り道なんで)。

銀玉鉄砲から、空気銃にエスカレートして、弾に針まで仕込んだ!
当時の空気銃なんて完全に“オモチャ”だし、針なんか付けたから、ただでさえ連射出来ないところに、イチイチ銃口から弾込めなきゃならないので、
針弾はネコに向けて撃てた事すらない、多分狙って撃ったとしても、弾の重心が狂ってるので、当たりはしなかったろうけど。
※ まあ!そんなモノ作って、ネコ狙ってるてんで、“こいつなら、何匹か殺してる?”ってイメージになってたかも知れんが。

実際には、連戦連敗!一発も当てた事は無い。。。

中学生になった頃、今までの“悪の元凶”が“野良猫”では無く、ある家に飼われている、
“シャムネコ”の仕業だという事が解った。
十姉妹の時も、魚の時も、見ていた人が居て、親父が飼い主に苦情を言いに行ったが、
飼い主が取り合わなかったという事も知った。
ここから“ネコ”では無く“シャムネコ”限定での攻撃に変わる。

この“シャムネコ”は、飼い主に守られてると言う余裕なのか、一向に悪さを止めない!
ついには、俺の部屋に侵入して、小便はするわ、模型の棚落としてくれるわで、「絶対に殺す!!」って位までの感情にさせられた。

何時か“殺ってやる!”と、あれこれ方法を模索していた時、当のシャムネコは家の裏で死んで腐っていた。。。
死に様からして、他の誰かに毒殺されたんじゃないか。。。
野良猫には寛大な地域だが、あのシャムネコだけは、嫌ってた人が多かった。
飼い主に似たのか、とにかく悪さばかりしてどんなに怒っても懲りない性格だったし。。。

異臭に気が付いて、家の裏に行った時、蛆だらけの亡骸を見て、憎しみが哀れみに変わっていた。
※飼われていた家から見える場所なんです。。。何で引き取りに来ないのかと。
そして、もし自分が殺していたとしたら、この姿を見て満足出来るのかと、流石に死なれると後味悪い、せいぜい包帯ぐるぐる程度で以後はビビって来なくなる程度だなと。

親父に知らせると、無言でゴミ袋に入れ、突っ張った手足を“バキッバキ!”と折って突っ込んだ。。。親父なりの復讐だったのかも知れない。
そもそも十姉妹も魚も親父が一番可愛がっていたのだから。

一週間後飼っていた家では、既に新しい“シャムネコ”が飼われていた。。。
家も建て替えて猫が入る隙間も無くなり。俺のネコへの戦意は、ここで完全に喪失。。。
事実上、第一次ネコ戦争は終結、一応俺は勝ったのか?。。。

その後社会人となり、一時期東京を離れていた時に、シャムネコを飼っていた家が火事になった、タバコの火の不始末だったらしいが、「火の着いたタバコを投げ入れられた」との噂が立つ位、多くの人に飼い主夫婦は嫌われていたと言う事が判った。。。

もし、シャムネコを飼ってた人が、もっと謙虚な人だったらどうだったのか。。。野良ですら俺の敵意に素直に反応するのに。。。
そんな気持ちが、“第二次ネコ戦争”の時、素直に“降伏”出来た一つの要因になったと思う、悪いのは猫では無いよと。